無線LANを設定する前に
無線LANを設定する前に設定方法は多数あるため、次の事を確認しご自身の環境に相応しい方法をお選び下さい。
LANケーブルが有るか無いか
パソコンはノートパソコンですかデスクトップパソコンですか?
LANケーブルはありますか?パソコンがノートパソコンであれば(デスクトップでも無線LANルーターとの間にLANケーブルを敷設出来るのであれば)LANケーブルを用意したほうが簡単に設定出来ます。トラブル時の対応のためにも購入しておいたほうが良いと思います。(LANケーブルの最大長は100mです。減衰することはありません。)
無線LANのルーター機能とは
無線LANルーターにはルーター機能を使う設定と、ルーター機能を使わない設定(ブリッジ)とがあるものがありますが、最近の無線LANルーターは、ルーター機能を使わない設定(ブリッジ)が出来るものが多いようです。
ルーターとは複数のネットワークを接続するものです。複数のネットワークとは家庭内側がLANとなり、インターネット側がWANとなります。つまり自宅とインターネットを接続するものがルーターということになります。また、ルーターが無いとインターネット側からパソコンまで丸見えで、ルーターが有るとインターネット側からはルーターまでしか見せない、というセキュリティとしての機能もあります。
ではブリッジはというと、自宅内のパソコンとインターネット側のプロバイダーとを直接接続するようなものでセキュリティはありません。
ルーターには、プロバイダーから提供されたユーザ名とパスワードをルーターに設定することが出来る、PPPoEの機能があります。
ルーターが無い場合(光ファイバーで回線終端装置(ONU)やルーター機能が内蔵されていないモデム)は、パソコン側にPPPoEの設定をする必要があります。(パソコンが何台もあると面倒です)
PPPoE設定をしないとインターネットには接続出来ません。
ルーター機能を使わない(ブリッジ)
現在、光ファイバー、ADSL、ケーブルTV等でインターネットに接続していて、尚かつ、ルーター、ルーター内蔵モデムにPPPoEの設定がしてあれば、新たなルーター機能は不要です。
既にIP電話やひかり電話などのサービスを利用している場合は、ルーターは導入されていますので、新たなルーター機能は不要ということになります。
これらの場合は、ルーター機能が無いブリッジタイプの無線LAN親機でも良いということになります。
原則、無線LANルーターのルーター機能はそのままで良いのですが、条件としてプロバイダーから提供されたユーザ名とパスワードをルーターに行うPPPoEの設定は、ルーター1台にのみ行うべきです。現在ルーターによりインターネットに接続している場合ならば、無線LANルーターにはPPPoEの設定はしてはいけません。
インターネットに接続するのが新規であれば、どちらかのルーターに設定します。
但し、次の場合は、無線LANルーターのルーター機能を使わない(ブリッジ)設定にしなくてはなりません。
IP電話等でノイズ発生等の不具合が生じた場合や、NTT西日本等のサービスにあるIPバージョン6等、ルーターにルーターを接続することを禁止されている時です。
ルーター機能を使う
光ファイバーで回線終端装置(ONU)のみの場合やモデムでもルーター機能が内蔵していない場合は、ルーター機能は使う必要があります。
このような場合、フレッツ光であれば、パソコンに「フレッツ接続ツール」がインストールされている場合が多いようです。あるいは、WindowsにPPPoEの設定(広帯域接続)がパソコンにしてあるはずです。
つまり、プロバイダーのIDとパスワードをルーターにではなく、パソコンに設定してあるはずです。
既に、回線終端装置(ONU)ないしルーター機能の無いモデムを使ってインターネット接続している環境において、新規に無線LANルーター導入し、ルーター機能を使う場合は、「フレッツ接続ツール」の削除、あるいは、パソコンに設定されたPPPoEの設定(広帯域接続)を削除してください。
ルーターが既にあり、家庭内LAN(ファイル共有やプリンタ共有)を使っている場合は、無線LANルーターのルーター機能を使わない設定にするか、接続方法を注意する必要があります。ファイル共有やプリンタ共有が出来なくなる事があります。
パソコンA and プリンタ←ルーター→無線LANルーター→パソコンB はXです。
パソコンA and プリンタ←ルーター→無線LANルーター(ブリッジ)→パソコンB なら○です。
ルーター→無線LANルーター→パソコンB and パソコンA and プリンタ でも○です。
ルーター→無線LANルーター(ブリッジ)→パソコンB and パソコンA and プリンタ でも○です。
無線LANを設定する際の注意点
デスクトップパソコンでも一部の機種ではPCカードが使える場合があります。
無線LAN内蔵タイプのパソコンでは無線子機を購入する必要は原則ありません。
USBタイプの無線子機はノートパソコンでもデスクトップでもどちらでも使用出来ます。
古いWindows(98、Me等)に対応出来る無線LAN子機は少ないです。対応出来ているか注意してください。
無線LANルーター1台で5、6台くらいまでの無線LANパソコンを賄えます。一般家庭であれば無線LANルーター1台で一般的には十分といえます。
距離が結構離れている場合(比較的大きな家の1階と2階等)は面倒でもパソコンを移動させたりしてケーブルで接続設定し後に定位置に設置することを推奨しておきます。
プロバイダーによって希ですが、複数台のパソコンの使用を禁止している場合があります。MACアドレスをプロバイダーが登録しているような場合です。
当講座で使用する機器について
当講座では、無線LANルーターはバッファローの汎用的なハイパワー無線LAN親機のWHR-HP-G用いて説明します。他のバッファロー製品でも応用出来るはずです。また、概念的には他社無線LAN親機でも同様です。
無線LAN子機としては、次の3つのものを使い説明します。
*ノートパソコン用無線LANカードは、バッファローの汎用無線LANカードWLI-CB-G54Lを使います。
*ノートパソコン内蔵無線LANを使います。
*デスクトップパソコン用にはバッファローのUSB2.0用無線子機WLI-UC-Gを使います。
一部の説明では、異なる無線LANルーターやひかり電話用ルーターを使っています。尚、当講座で使うパソコンはノートパソコンはWindwos XPです。デスクトップはWindows Vistaです。